採集報告

ハイイロタテハモドキが出たと言う噂を聞いて、いても立ってもいらず連続週末やいまに出発。
採れたと言う話を聞いて情報収集すると、西表で１２月にメスを採らずに残しておいた。
このメスの次世代が今頃から４月に発生するかもしれないと言う話が、採れたという話に変わったのではないか？との結論であった。
とは言っても自分の目で確かめないとわからない。
本当に採れているなら、チャンスである。
またまた、金曜の夕方仕事をほっぽりだして那覇に移動。
朝一便で石垣に向かうと、空港でYさんにばったり。
ハイイロの事を聞くとやはり前述の結論を言う。
何処からそんな噂がでたのか不思議そうだった。
もしたくさんいたら私の分は残していてねと言って、Yさんは、タッパン狙いで与那国に出発。
無事ネットできたそうだ。
大原に到着した私は予約しておいた竹盛旅館のレンタカーに乗り込み出発。
目的地の探索を開始、ホストはオギノツメ。
タテハモドキと同じで荒地の蝶であろうと予想を立て、それらしき所を探すが全然いない。
蝶そのものも少なく楽しくない。
探しつかれたので雰囲気を変えて、去年ウラベニが出た牧場に転戦。
ココにはアオタテハモドキがたくさんいたので雰囲気的にはハイイロがいてもおかしくない。
ウラベニが復活してくれてればラッキーと言う気持ちもあった。
目的地は牧場のため、当然牛がいる。
牛の横を通過して林道を歩いていると、ぶぅおーと怒った様な牛の声。
牛のいた所から遠ざかるので気にせず先に進む。
コノハチョウ、タイワンキマダラ等は飛んでいたがハイイロの姿なし。
ウラベニもいなかった。
まだ早いのか？
越冬できなかったのか？。
オオゴマダラがホウライカガミに産卵していたので卵を撮影。
バチバチ撮っていると間近にまた、ぶぅおーと怒った様な牛。
こいつ、わざわざ追いかけてきているみたいだ。
もしかしてやばいのか！
撮影を中止して先に進むと牛はやはりついて来る。
去年ウラベニをネットしたところに到着したが、やはりウラベニはいない。
さて一本道であるためどうやって引き返そうかと思案した結果、藪に隠れて牛をやり過ごすことに決定。
隠れて見ていると、ぶぅおーと鳴きながら横を通過。
しまった、見失ってしもうた、何処行ったやろかという雰囲気だった。
通り過ぎたあと、私はもとの道を引き返した。
どうだ、人間様の方が知恵があるんだ。

牛をやり過ごしたあと、何かいないかと歩いているとオキナワビロウドセセリの産卵風景にぶつかった。
記憶によるとクロヨナがホストのはず。
出たての新芽がお好みのようだ。

再度、初めの場所に戻ってハイイロを探すが見つからず、もしかしてとジャノメタテハモドキが出た場所を探すがいない。
ついでにヒメウラボシポイントをのぞくと卵の抜け殻だけだった。
いたのは、イリオモテノラネコ。
本物と雑交するのだろうか？道で寝転がっていたが近づくと藪の中に。
こちらを覗いていたのでぱちりと撮影。

２日目、与那国に転戦しようと思ったが飛行機がフル。
仕方がないので生態観察。
撮影していないリュウキュウウラボシシジミを求めて仲間川林道に行くことにした。
行ってびっくり。
舗装はしていないが車道がずっと奥まで続く。
川を越え、展望台のその先まで車で入れる。
（ゲートが工事中だったから、完成のおりには一般車進入禁止になると予想される。）
そこまでしなくてもいいやんという感想。
去年まではえっちらとでこぼこ道を歩かねばならなかったのに。
暗いところが好きなリュウキュウウラボシはいなくなったかと心配だったが、かろうじて姿を表してくれた。
見たのは合計３。
撮影重視だったので、カメラで追いかけているうちに全て林の中に消えていってしまった。
今の時期のリュウキュウウラボシハ夏の個体に比べて大きいが、数が少ない。

ちょっと光があたりすぎで、白が飛んでいるがご勘弁。
なかなか止まらないのでこれしか撮れなかった。
木漏れ日にコノハチョウが止まったので撮影。
これは沖縄の天然記念物。
普段はトラップを作らないとなかなか出てきてくれない。

再度ハイイロを探すがやっぱりいない。
与那国でタッパンがでているので、西表でも、もしかしてということで高いところの探索に行った。
星立のNTTの鉄塔、祖内岳に行ったが、ピークにいたのはタイワンキマダラ。
この蝶、数が増えているのか、たまたまシーズンにあたったのかは不明。
飛んでいるシジミはヒメウラナミ、もしかしてと思わせたのはウラナミだった。
これで３連敗。
やいまは暫らくお休み。
なんたってギフシーズンの到来だ。
祖内岳からの眺めは海が美しい、３月なのに夏のようだ。
帰りは引換券があったのでスーパーシートで帰還。
エグゼクティブ気分を味わった。
広い席はラクチン、荷物も先頭で出てきた。何も良いものは採れなかったが、最後だけはちょっとだけ気分良し（ただ券だから利用したが普段はもったいなくて使えない）。
たまたま隣は顔を知っている虫屋さん、与那国からの帰りで首尾よくタッパンネットできたらしい。
モンキアゲハも採ったとか。
これも迷だ。

さて？
真実は謎のまま。
ここ数年各種迷が採れ過ぎるのはおかしいと感じている人もいる。
温暖化の影響？、あるいは迷を探しに行く人が増加した事も一つの原因かもしれない。
人が南に向かえば、それなりにお金が流れるし、愉快犯による放蝶かもしれない。
２００２年１１月のキシタは、何処から来たかは詳細不明だが、今のキシタはその子孫。
幼虫、蛹が見つかっているから間違いないと思う。
宿は今、ピークシーズン。
お客がいっぱいで私もたこ部屋に入れられた。
狙うならオフシーズンにばら撒くだろう。
次の発生は５月になるだろうから、計画的犯行なら準備周到、GWの集客をねらった頭の良いやつにのせられていることになる。

落ちてたって、そんなこと考えられない。
やっぱり、民宿の人が放蝶してるんじゃない？
虫屋がたくさん来るように。

前回キシタが出たのは、何年前だったろうか？
その時は迷にあまり興味がなく、出遅れた１１月、初めての波照間だった。
結果は、近親が進みすぎで消えたあと。
そして今回、２００２年冬を越して２度目のキシタ復活。
飛来説、放蝶説ひきこもごもだが、あんなでかい蝶を、日本で採ってみたいと言う気持ちでこの週末に出撃。
これまでの情報は７．８日は寒すぎで確認できず、先週は、１メス採集、１オス目撃、今週行けば確立がまだまだ高いはずであった。
世間は３連休、チケット無理かと思ったら運良く入手できたこともあり、これはもしかして・・・。

結果は見ることもなし。
２２日の天気は時々日がさすものの風ビュービュー、灯台下、南の森入り口等ポイントと言われている場所、ハイビスカスの花、集落を探すがダメ。
初めて見た蝶はシロオビヒカゲ、波照間に居ることは知っていたがご対面したことはなかった。
昼間に林道に出てくるほど、暗かったということだ。
ついでに、日本最南端の碑を見学。
そこまで足をのばすほど、虫がいなかったという事だ。

２３日、みのる荘からの出撃。
波照間と言う島、宿が少ないためかいまいちな宿泊環境（他の宿はしらないが、）、別館というのでどこかと思ったら、ただの小屋だった。
いや、たこ部屋と言ったほうが正しいかもしれない。
次はちゃんと調べて他の宿にしようと誓った。
この宿、金儲け主義に走りすぎ、愛想ないしダメだし決定。
虫の方は天気もよく風もなく良い感じ。
だが、肝心のキシタは出ない。
持参した長竿は、白い花が咲いていた木に立てかけたのみ、振ることなし。
ナミエシロを撮影。
この蝶たくさん飛んでいるが、カメラを近づけると逃げるので撮影は困難だった。

先頭の写真は、他の採集者が拾ったもの。
南の森の入り口の草地に落ちていたそうだ。
キシタのメス。
そう、落ちていたらしい。
超ラッキーと言えよう。
波照間ラベルだといって、多くの普通種をネットしていたから、頻度よくやいまに通っているひとではなさそう。
羨ましすぎ。
タイワンアオバセセリをネットして置いたネットの横にあったそうだ。
欠けていたが鮮度はまずまず。
車にはねられたか？
タイワンアオバは、これ。
行けば何か良い事が起こる可能性があると言う例だ。
行かなければ可能性はゼロ。
次は私の番だと信じて。

これがこの週末キシタ情報第１報。
知りたい人はたくさんいるだろうがここを見ている人は極少数。
ちなみに、石垣、西表のシロオビヒカゲは普通だが、波照間では少ない。

今年初振りで与那国に出撃。
何が出たと言う話は聞かなかったが、定期訪問？＆やいまを楽しみに行ってきました。
もしかしたら、ホリシャ、オナシがおるかいな？と思ったが、現実は厳しかった。
晴れたのは両日ともほんの少しだけ、晴れるとあちこちから蝶が出てきてイワカワ、コモンタイマイなどを少しお持ち帰り。
残りの時間は、待ちと観光。
風ビュービュー、寒い寒い。ふじさきさんが言っていたヤツガシラは居たが遠くて撮影したものの見栄え悪し。
実物はかっこよくて感動！

コモンタイマイの１齢幼虫。
撮影した時は気が付かなかったが、どうやら眠に入ってたようだ。
場所はアギンダの何時もの木。
飼育も考えたがそのまま放置、ちゃんと親になってね。

波照間の灯台下は晴れててナミエシロが飛んでますー、そっちはどうですかー？と知り合いの西口さんから電話。
こっちは曇天でなにも居ませんと言いながらちょっと後悔。
キシタに行けばよかったか！とその時は思ったが、キシタはでずじまい。
何処の島も空振りで低温に泣かされた週末でした。
この西口さん、本を出したみたいなのでコマーシャル。
蝶研で購入可との事です。

今回は、去年与那国で知り合ったランナーにして旅好き、花粉症と八重山病を併発し、ここのカウンターをのばしている原因の一人との週末やいまであった。
この週末のみと言うのは、私と同様会社の同僚に？の目で見られているらしいが、八重山病の症状緩和には必要。
島では、虫屋以外と同行という理由もあって、少しだけ観光。
（観光は天候不良のときにしかやってない気がする。例：佐渡島。）
立神岩も初めて与那国に入った時以来に訪れた。
東崎なんてのも初めてだった。
ゆきさんちも初、鳥見のゴミ捨て場も初、レンタカーも初。
私の与那国初がめじろ押し。
途中で観光は時間つぶしだった？と聞かれたが、するどいつっこみ、蝶が飛んでいたら行かなかったかも。
帰りは羽田経由になるなど、とんでもないことも起こったが、なんとか帰還。
それでも、次は良いものとるぞーと、めげない私であった。